*** コロナが落ち着いたら行きたい魅惑の探鳥地 ***

飛島編 第3話
(遠征時期2019のGW)
文・写真:廣田純平
 新型コロナウイルスの終息が見通せず、不安な日々が続いているなかですが「きっと来年こそは!落ち着いたらあそこに行こう!」と皆様に夢と希望を持たせられることを期待するこの企画。第三弾・飛島の第3話です。平成から令和への改元をどこで迎えようか!と考えた中で、せっかくだし飛島に行くか!と4/30~5/4までを飛島で過ごしました。2016年にはツアーで行きましたが、一度行って島のこともわかっていたため一人旅です。

 2019年は島に5日間もいたわけですが、前半はとにかく天気が悪く、これは嫌な予感という感じでした。飛島に渡る日はどよ~んとした天気。予報を見ても翌日も悪そう。うーむ…でした。島に着いてすぐに自転車を確保。記憶を辿りながら島を回りましたが、とにかくオオルリ・キビタキがたくさんでした

定期船とびしま 校庭に着いても鳥影薄く
オオルリはたくさん!  キビタキもたくさん!
 夏鳥と冬鳥の交差点ということで、冬鳥のアトリ、ジョウビタキ、ミヤマホオジロもいました。最初の2日間はとにかく天気が悪くカッパを着ながらという感じ。
たくさんのオオルリ・キビタキはいますが、鳥の出入りがなく2日があっという間に過ぎてしまった感じでした。
アトリ ジョウビタキ
ミヤマホオジロ 1つの木にオオルリ・キビタキ
センダイムシクイ ホオアカ
3日目の午後からはようやく晴れ間が出てきて、鳥が入ってくることに期待!校庭とヘリポートにノビタキ、校庭にキマユホオジロ、コホオアカなどが来ました。オオルリ・キビタキはまだ渡らずなのか、この日もたくさんいました。
ノビタキ キマユホオジロ
コホオアカ キビタキ
4日目はマミジロキビタキやシロハラホオジロの情報はありましたが、私は残念ながら見ることができませんでした。校庭のキマユホオジロ・コホオアカは健在で少し数が増えていました。他にもめぼしい情報がないため、島にいる人たちの多くが校庭に集まる状況でした 笑 「飛島に行きたい!」と言って、両親に連れてきてもらたというスーパー小学生のおかげで、ノゴマを見ることができました。鳥海山が綺麗に見えて、こんなに天気がいいのに鳥たちが少ない…。ううっ…。
あっという間に最終日。前回来たときよりも寂しい結果になりそうなので、気合を入れて回りましたが、鳥の入れ替わりが少なく、3日目・4日目とほぼ変わらない状況。うーん…このまま帰ることになるのか…。島の西側には崖があるのですが、ハヤブサがいるエリアで、滞在中に何度もここを通ったのですが見ることができませんでした。最終日に寄って見たら、ようやく見ることができました。繁殖している雰囲気でしたが、餌を採りに出かけたりと何度も飛ぶところを見られました。ビックリした出来事があり、出かけて行ったと思ったハヤブサがもう戻ってきたと思ったら、何かを持っています。撮った写真を拡大するとどう見てもトラツグミ!渡ってきた鳥たちも島目前でハヤブサに狩られるってことも多いんだろうなと思いました。
何かを持っている!  ああー!トラツグミ!
そんなこんなで、残念ながら帰りの船の時間。まだ見ぬ鳥との出会いを求めていきましたが、2016年以上の成果は出ませんでした。それでもやはり島ならではの渡りの雰囲気を久々に味わうことができ、また来るぞ~という思いで船に乗りました。帰りの船でも他のバードウォッチャーと一緒で、出航した船で海鳥観察をしていました。ふと、隣にいたおじさんが「なんかたぶん珍しい鳥撮ったんだけど見て?」と言うので見てみると驚愕…!!チャバラオオルリとかそんなやつだー!
「おじさん、それをどこで!?」「さっき、船に乗る前に島の西側の森で見たんだよ~」「えー!!島に戻して~!」(フーキェンアオヒタキだったそうです)

そんな2019年の飛島でした。

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