*** 探鳥会報告 ***

2/22(日) 群馬県 小根山森林公園探鳥会
報告:佐野 和宏
 本探鳥会の集合は信越本線の横川で、高崎からは終着となる駅です。長野新幹線の開通により横川-軽井沢間が廃線となり、軽井沢から先も第3セクターのしなの鉄道となってしまいましたが、今もこの区間を『本線』と呼んでいるようです。

 少々脱線しますが、いったい本線とは?A氏の疑問に答えるべく調べたところ、旧国鉄時代の1909年に制定された「国有鉄道線路名称」をもとに命名されたことが判りました。東海道本線、東北本線そして中央本線ですが、常磐線や上越線は本線扱いではありません。それぞれ東北本線、信越線の支線という扱いだった様です。ご興味のある方は是非、詳しく調べてみてください。

 高崎からそんな話しに花を咲かせていると、あっという間に横川へ。名物の元祖峠の釜めし『おぎのや』さんは駅の目の前で相変わらずの人気の様です。 
 
 家を出るときは小雨、午後には降られるかと覚悟を決めていましたが、なんの現地は見事に晴れ上がっています。トビが上空を舞い、セグロセキレイが、囀りながら飛んでいるのを聞きながらメインリーダーの挨拶でいよいよ探鳥会スタート。沢沿いの小道を登って行くと先ずはキセキレイが姿を見せてくれました。
 
 ところが今日はこの後が続きません。一足早く到着した方が見ていたカヤクグリも姿を見せてくれず、常連のカワガラス、ミソサザイもどこへ行ったのか、、、 鳥の代わりに落ちていた”巣”をじっくり観察。中にはフンがたくさん残っていましたが、さて、家主はどの方だったのでしょう?

 高速道路の下をくぐったところでやっとカシラダカが出現。すぐに飛ばれてしまい、見られたのは先頭グループのみ。さらに少し進むと、そこは約15,000㎡の敷地に5,000本の山吹が植えられている『山吹の郷』。ベニマシコのよく見られるところですが、今日はカケスが代役を務めてくれました。カシラダカも今度は全員が観察できました。
 
 ここから森林公園までは本格的な山道。『20分我慢してください!!』というリーダーの声を信じ、運動不足の体に鞭打ちがんばると、かっきり20分で公園すぐ下の車道へ。先ほどまでの静けさとは一変し、ヤマガラのニューニューという声があちらこちらから聞かれはじめました。どうやらヒガラもどこかで囀っているようです。

 公園駐車場の奥に鳥獣資料館があり、この前に餌台が置かれています。ヤマガラやカワラヒワが集まって、小競り合いをしながら忙しそうに餌をついばんでいます。光線の加減か特にカワラヒワの黄色が信じられない程、鮮やかに見えます。
 
程なくお目当てのアトリとミヤマホオジロも餌台へ現れ、探鳥会は一機に最高潮へ!!
 
 小根山探鳥会の楽しみは珍しい山野鳥だけではありません。昼食には資料館を使わせていただけるうえ、館長のはからいで豆腐となめこの味噌汁やお茶のサービスがあります。厳冬期の探鳥会ですので、心も体も暖まる ”お も て な し” には、ただただ『感謝』です。これに朝注文したおぎのやさん釜めしが加われば言うことなしです。

 昼食後は資料館のにある野鳥の剥製を見てみましょう。イヌワシの大きさや、ツミの小ささは図鑑では感じることの出来ないものです。猛禽意外の鳥や、動物の剥製や剥製も多く、この展示品だけでも訪れる価値はあります。
 
 午後の探鳥がスタート。やはり餌台の小鳥が主役ですが、上空をハヤブサが横切る場面も。もしや小鳥が少なかったのはこの為か、、、

 時間となり、名残惜しいところですが来た道を引き返します。山道の下りのほうが転倒するリスクが高まりますが、今回も全員無事に横川駅に帰着。

 お土産は、その場で詰めてくれる『わさび屋』さんのわさび漬けが大人気。鳥合わせ前にお店に殺到する方が多数、、、、『皆さん、鳥合わせが先ですよ!』の声で集合し、チェックシートへ記入を完了。出現種は24種、参加者は34名、天気は晴れで5時間あまりの探鳥会は無事終了となりました。