― 開催記録 ―

38回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年11月28日(日)16:00~17:30
概要
オーストラリアの自然と野鳥(クイーンズランド編 )
発表者:小峯 昇 氏
埼玉県絶滅危惧動物種調査団副代表
(公財)さいたま緑のトラスト協会理事
第38回はオーストラリアに何度も渡航されている小峯さまに、前半はオーストラリアの熱帯雨林に生息するキャソワリー(ヒクイドリ)について、後半はその他魅力的で個性豊かなオーストラリアの野鳥たちについて、今回も膨大な写真と痛快なお話でご紹介いただきました。左の写真、キャソワリーは左を向いているように見えますが、鳥は左右に目が付いているのでこれが写真を撮っている自分と「目が合っている状態」だそう。これは怖いです…。そして幼鳥の写真はまさしく「毛の生えた恐竜」という雰囲気で、恐竜が鳥になったことを証明するような不思議な鳥だということがよくわかりました。そしてニュージーランド同様に、オーストラリアもこの貴重な鳥の保護には力を入れているとのことです。後半は、落ち葉が腐る発酵熱で卵を温める奇怪な鳥ツカツクリや、青いものを集めるアオアズマヤドリ、色とりどりのカワセミのなかまたち、求愛ダンスで有名なコウロコフウチョウなど、魅惑の国オーストラリアを存分に堪能させていただきました。

37回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年11月21日(日)16:00~17:20
概要
ナベコウはどこで観察?―埼玉県鳥類リストから
発表者:榎本 秀和
第37回は探鳥会の鳥合わせに使われている「埼玉県鳥類リスト」のお話です。このリストは1987年を起点として、埼玉県内で見られた客観的証拠と可能性などから、記録委員会が認定した鳥が追加されてきました。銀塩カメラからデジカメ時代になり、撮影人口が増え、証拠の撮影も容易になったことからリストの種数は増えましたが、現代の状態からかけ離れてはいまいか?2000年代になって一度も観察されていない鳥は外すべきでは?という見解も語られました。また実は観察記録があるにも関わらずリストに載っていない種もあり、もったいないので、とにかく出来る限り証拠写真を撮り、報告をお願いしたいとのことでした。ところでこのリスト、日本初記録鳥はまだ一度も無いそうですが、もし初記録の報告が送られてきたら「怖い」とのこと。記録委員会の責任感の強さを象徴するお言葉だと思いました。

36回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年11月7日(日)16:00~18:00
概要
バードウオッチングはカモから始まりカモで終わる―カモの観察は楽しみがいっぱい
発表者:長嶋 宏之
第36回はカモ一色です。カモは大きく観察しやすい、雌雄の違いがわかりやすい、など初心者向けのカモ観察のメリットから、羽色の変化・交雑・渡りの生態など玄人向けのポイントまで、さまざまな楽しみ方が提案されました。カモを覚えるコツとして語られたのが、まずは「好きなカモ」を作ること。いわゆる『推しカモ』です。名前を覚え、他のカモと区別できるポイントを探し、いつどこで見られたか細かくメモをとる。写真を撮ったりスケッチしたり…。なるほど、そうしているうちに、いつのまにか周りのカモも姿と名前が一致してきそうです。
後半の様々なカモの写真説明は、時間切れで次回に持ち越しです。雌雄はもちろん、エクリプスや幼鳥を見分けるポイントなど、ディープなカモ観察テクニックをご紹介いただきますのでお楽しみに。

35回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年10月30日(土)16:00~18:00
概要
<続>トリノトリビア ― 鳥の雑学
発表者:石光 章
第35回はトリノトリビア第2弾、まずは「この世界に鳥は何羽いるのだろうか?」という途方もない問いの答えから始まりました。世界で一番多い鳥は?イエスズメ。2番目はホシムクドリ。ホシムクドリは北米に昔80羽持ち込まれたという記録があり、そこから億まで増えた!古くはモーツァルトのペットだった!…など、今回も冒頭から「へぇ~」連発です。そして今回は異名にこだわって、日本の鳥で最も多くの異名を持つホトトギスについて深掘りいただきました。地域によって30以上の異名があり、古来、ホトトギスがいかに身近で、人の生活の中で存在感があったか窺い知れました。また「厠(トイレ)でホトトギスの声を聞くと縁起が悪い」という江戸・明治あたりの迷信と、それにまつわる夏目漱石の逸話は、これぞトリビア!でした。

34回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年10月24日(日)16:00~17:20
概要
The HUNTING WORLD in SAITAMA 鳥見人も知っておきたい狩猟のあれこれ&問題点
発表者:小林 みどり
第34回は11月15日からの狩猟解禁を目前に、狩猟がどんなふうに行われているのか、どんなことが問題になっているのかを、お話しいただきました。まず狩猟対象として許可されている鳥獣リストを見せられて、まだ見たことも無いレアな野鳥が入っていることにびっくり&怒。さらに狩猟にまつわる人身事故が毎年起きていることにも驚きです。特に散弾銃関係、怖すぎます。そして狩猟者が残した弾を飲み込んだり、被弾した動物を食べるなどして、銃弾の鉛中毒に苦しむ鳥たちのお話は本当に可哀想で、胸が痛みました。ここ埼玉県でも意外と身近な問題として、注意を払い、感心を寄せていこうと考えさせられる回でした。

33回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年10月10日(日)16:00~17:30
概要
江戸の鳥模様 時代を超えてデジタル画像で楽しむ江戸の探鳥地と鳥類図譜
発表者:浅見 徹
第33回は東京国立博物館が公開しているデジタルコンテンツから、江戸時代の図譜や版本の中から鳥が描かれているものをピックアップし、当時の鳥相や江戸の人々との関わりなどを読み解こうという、たいへん興味深いお話でした。『華鳥譜(1861)』は鳥の薬効について書かれた図鑑とのことですが、食味についての言及も。中にはトキやサンカノゴイの食レポもあって、ひぇ~! 行楽ガイドブック『江戸名所花暦』では、割と今と変わらない「場面と鳥」の関係が見られつつ、コウノトリが描かれていてびっくりすることも。最後に紹介いただいた「野田のさぎ山の図」では、参加者のアシストもあって歴史的(?)新発見があり、感動を皆で共有できた大満足のフォーラムとなりました。

32回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年10月3日(日)16:00~17:40
概要
戸隠高原 野鳥の宝庫を訪ねる
発表者:菱沼 一充
第32回は、毎年5月と10月に開催されている「戸隠高原探鳥会」リーダーの菱沼さんから、詳細なコースの説明と、見られる野鳥・草木・花について、膨大な量の写真や音声と共にご紹介いただきました。ここ10年の記録によると、マミチャジナイ85.2%、ムギマキ81.5%、オオアカゲラ43.3%の確率で出現しているそうです。埼玉県ではほとんど見られない憧れの鳥が高確率で見ることができるとあって、いつか来訪したいという思いが強まりました。
ちなみに今回は日本野鳥の会の会報誌「野鳥」で、この埼玉オンライン野鳥フォーラムが紹介されたおかげか、歴代最多の参加者数となりました!今後とも埼玉オンライン野鳥フォーラムをよろしくお願いいたします。

31回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年9月26日(日)16:00~17:20
概要
パネルディスカッション 鳥を愉しむ、Part 2
モデレーター:佐野 和宏
パネリスト:青木 正俊・浅見 徹・近藤 龍哉・佐野 和宏・菱沼 一充
第31回は前回のパネルディスカッションの続きで、パネリストの皆さまのお気に入り遠征地を紹介いただき、どんな鳥が見られるのか、お目当ての鳥を見るための時期や時間など、その攻略法(?)をたっぷりお話いただき、とても参考になりました。後半は各リーダー担当探鳥会の宣伝タイム!山の鳥・水辺の鳥・農耕地の鳥…どこも魅力的な探鳥地ばかりです。まだまだ以前のようにとはいきませんが、また皆さまに探鳥会でお会いできることを楽しみにしております。

30回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年9月12日(日)16:00~17:40
概要
世界の亜種を調べてみよう シラコバトの亜種は?
発表者:長嶋 宏之
第30回は埼玉県の鳥「シラコバト」のお話から、「亜種」「学名」など用語の説明、名前の付け方・ルールなど、専門的な詳細まで、詳しく解説いただきました。前半はシラコバトについて、長嶋さんが過去に海外の旅先で出会ったシラコバトの写真紹介です。長い尾羽、ほっそりした体形、飛翔時の尾羽の先の白さ…どれをとっても、なんて綺麗な鳥なんでしょう!後半は世界に存在するシラコバトの亜種に着目して、種名とその亜種名の仕組みを理解しました。
悲しいことに埼玉県のシラコバトは顕著に減少しており、そのことは探鳥会の記録からも明らかになっているそうです。頑張れ!シラコバト!

29回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年9月5日(日)16:00~17:40
概要
トリノトリビア 鳥の雑学
発表者:石光 章
第29回は趣を変えて、鳥と人との文化史に着目したお話でした。例えば、今は主に「鳥」という字でトリを表しますが、古くは「禽」が多く使われていたとのこと。家禽・水禽・猛禽類…このあたりまでは今でも聞きますが、渉禽類(=サギ・シギ・チドリなど水辺の脚の長い鳥)、仙禽(=鶴のこと)、ともなると思わず「へぇ~」と声に出ました。さらに日本の神話とギリシャ神話に登場する鳥のお話や、世界の国鳥、日本の県鳥のトリビアなど、明日にも誰かに話したくなる、興味深いお話がたくさん聞けました。小川町の「武蔵鶴」、さくら市の「仙禽」…と興味深い固有名詞は、上戸の発表者のご愛嬌です^^

28回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年8月29日(日)16:00~17:20
概要
第3回フリートークの会 ビギナーの皆さんなんでも質問してください
発表者:青木 正俊
3回目のフリートークの会は、前回に続き主にビギナーの方々からいただいたトピックスについて、様々な意見交換をする会となりました。小学生のお子さんからの「アカショウビンはどこで見られるの?」というご質問、参加者の中でも姿を見たことがある人はまばら…。誰にとっても、憧れの鳥だということがわかりました。またアカショウビンの目撃情報の話から、いつもフォーラムを視聴いただいている方が、なんと岡山県からご参加いただいていることが判明。東京からの参加者もあり、埼玉オンライン野鳥フォーラムから、思わぬ繋がりが生まれて嬉しい限りです。

27回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年8月22日(日)16:00~17:30
概要
「野鳥調査」-2 調査部から、野鳥データベースのはなし
発表者:森本 國夫
皆さま、本ホームページの探鳥会出現鳥検索35年間の探鳥会記録はご覧になったことはありますか?第27回は調査部から、野鳥データベースに記録を残していくことの意義や価値、目標や活用事例など、さまざまな視点からお話しいただきました。“鳥が減った”とよく聞く昨今、30余年の記録の中では減った鳥ばかりではなく、カワウ、アオサギ、オオバン、シロハラなど、増えた鳥もいるとのことで意外な希望も感じました。ありふれた鳥の報告も、鳥がいないという報告も大切な情報であり、できるだけ多くの方からの報告が、この価値あるデータベースを支えているということです!コロナで探鳥会再開の見込みがなかなか立たない今、県内の野鳥情報をぜひtoridayori@wbsj-saitama.orgまでお知らせください。

26回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年8月8日(日)16:00~17:30
概要
パネルディスカッション 鳥の愉しみ、鳥を愉しむ、そして鳥と愉しむ
モデレーター:長野 誠治
パネリスト:青木 正俊・浅見 徹・近藤 龍哉・佐野 和宏・菱沼 一充
第26回はパネルディスカッションという形で、探鳥会でお馴染みのリーダーの方々の、日本野鳥の会に入った経緯や当時の様子、日頃の鳥の楽しみ方、よく行く探鳥地・遠征地・野鳥関係の本・映画など、様々なことを語っていただきました。入会の経緯に共感したり、意外なご経歴に驚いたり、頭の下がるほどの読書量・緻密な記録に関心したり…探鳥会が無いので気軽に話ができない昨今、それぞれのエピソードに心あたたまるひと時でした。あっという間に時間は過ぎ、「今後やりたいこと」のテーマは時間切れ。続きも期待しています!

25回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年8月1日(日)16:00~17:30
概要
「羽日記・付けたり」-5 9月・10月の日記
発表者:近藤 龍哉
「羽日記・付けたり」シリーズ第5弾目は、ヤマドリの羽のお話です。キジと並んで日本を象徴するような「和」を感じる鳥ですが、なかなか生きている姿は見られません。事故で亡くなったヤマドリの綺麗な個体を拾ったところから、剥製にするまでの紆余曲折をお話しいただきました。「仮剥製」という言葉、ご存じでしょうか。左図のフランクフルト(?)のような棒が刺さったいわゆる「標本」のことで、普通「剥製」と聞いて想像するようなポーズを取った剥製は「本剥製」というとのこと。勉強になります。後半では、個体数の回復策として行われている養殖個体の放鳥が、実はその地域に生息していない亜種を放鳥したのではないかという、長い目で見ると深刻な問題も提起されました。

24回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年7月25日(日)16:00~17:50
概要
「野鳥の声」 識別と覚え方のコツ
発表者:菱沼 一充
今回は、「第2回フリートークの会」でもビギナーの皆さまからご質問に上がった「鳥の探し方」にも大変役立つ、野鳥の声と識別のお話です。発声の仕組みや鳥の声がなぜ美しいのか、その秘密まで科学的に解説いただきました。後半は実践編として、戸隠と戦場ヶ原で見られる夏鳥の声について、実際の音声と『声紋』を見ながら特徴を学びました。ミソサザイは複雑なさえずりが、上下左右に幅広の声紋によく表れていました。コルリの声紋は、前奏のチッチッチッの部分と後半の爆発的さえずりがくっきり。また菱沼さんの口笛での鳥の声真似がそっくりで、Zoomで拍手のリアクションが飛び交いました。

23回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年7月11日(日)16:00~17:30
概要
「2020年、鳥は?」-4 コロナの年の探鳥記・冬
発表者:佐野 和宏
シリーズ4回目は、12月~2月冬の探鳥記です。鳥見シーズン真っ最中ということで、実にたくさんの海・湖沼・山の野鳥写真を見せていただきました。またバーダー憧れの伊豆沼・蕪栗沼等、宮城県の湖沼周辺の探鳥ポイントや、道中の見どころも詳しく紹介いただき、行ったことの無い人もイメージトレーニングはばっちりです。識別では、カモメ(所謂「ただカモメ」)の特徴を伝授いただきました。「優しい目」と「丸っこい体形」という特徴に甚く納得。今度の冬、カモメに遭遇して識別できるかどうか…今から楽しみです。最後はモズのとっても可愛い画像をどうぞ!

22回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年7月4日(日)16:00~17:50
概要
「ニュージーランドの自然と野鳥」-2  ペンギンを巡る旅 他
発表者:小峯 昇 氏
埼玉県絶滅危惧動物種調査団副代表
(公財)さいたま緑のトラスト協会理事
前回に引き続き、ニュージーランドの驚くべき大胆な自然保護対策と、そこに至るまでの、幾種かの鳥たちの悲しい絶滅の歴史について語られました。一方で観光立国でもあるニュージーランド、観光客に人気の美しい花「ルピナス」が実は外来種で、野鳥の繁殖地を奪うと警戒しているものの増えていく…という難しい現状も垣間見えました。後半はペンギンをはじめニュージーランドの珍鳥たちの紹介です。目つきの悪いキンメペンギン、オシャレ!ミドリイワサザイはまん丸、この世のものとは思えないほどかわいい!ハシマガリチドリはおもしろ過ぎるくちばし!いつかニュージーランドに行きたいと、参加者の多くが思ったことでしょう。

21回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年6月27日(日)16:00~17:50
概要
「爺々のBirding Life」-2 探鳥コースの危険個所を知って、安全に探鳥会を楽しもう
発表者:長嶋 宏之
コロナ前には月に5・6回ペースで開かれていた探鳥会ですが、リーダー達は楽しい探鳥会の陰で、誰も怪我なく安全に行えるよう、道路等構造上の危険個所から、車や自転車など交通の危険情報、寒さ・暑さ、虫刺されなどによる健康上の注意など、たいへん地道なリスク調査を日々行っているというお話でした。本日ご視聴いただいた日本野鳥の会本部普及室の箱田さまからは「野鳥の会埼玉は、以前よりリスクマネジメントについて先進的事例を備えている」とお褒めの言葉をいただきました。コロナに大雨、台風など、近年リスクは増える一方ですが、一同努力していきますので、開催できるようになりましたらぜひまた探鳥会にご参加ください!

20回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年6月20日(日)16:00~17:45
概要
「第2回フリートークの会」 ビギナーの皆さんなんでも質問してください
発表者:青木 正俊
2回目のフリートークの会は、参加者の皆さまから野鳥にまつわる様々な質問をいただき、皆で考え意見交換する会となりました。鳥の探し方、識別、服装、マナー、山間部での熊対策…などバードウォッチングに関する質問が多く挙がりました。またゴイサギの声を聴くには、どうしたら良い?というご質問が。確かに聞いたこと無いですね!そしてコアジサシが建設現場に営巣しており、このままでは失敗してしまうがどこに相談したら良い?という深刻な話題も上り、取り急ぎこの問題に詳しい当会副代表の小林みどりさんに知らせることになりました。様々な角度から学びが得られるフリートークの会、次回もよろしくお願いします!

19回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年6月6日(日)16:00~17:30
概要
「バーチャルBW in 三宅島」 今年も行けなかった三宅島探鳥会に代えて
発表者:浅見 徹
三宅島探鳥会は、日本野鳥の会埼玉で1988年以来、断続して実施してきた歴史ある探鳥会です。今年は実施年の予定でしたが、コロナ禍のため泣く泣く中止…ということで、三宅島で見られる鳥や魅力について存分にご紹介いただきました。そしてなんと、日本野鳥の会アカコッコ館レンジャーの内藤明紀さまが、現地三宅島からライブ配信!現地ならではの情報をたっぷりとお話いただきました。途中、傷病鳥(ホトトギス)が運び込まれてくるというハプニングも。お話の途中にも、タネコマドリ、ホトトギス、イイジマムシクイの大音量のさえずりが聞こえてきて、ライブ感いっぱいのフォーラムとなりました。 ※飛び入り参加?のホトトギスはその後無事に飛んでいったそうです^^

18回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年5月30日(日)16:00~17:25
概要
「羽日記・付けたり」-4 9月の日記 ムクドリ・カラスの羽 コムクドリの羽
発表者:近藤 龍哉
今回も前回の付けたりとして、江戸時代の図譜「豊文禽譜」の絵の解説から始まりました。江戸時代の野鳥図譜は絵も説明文も興味深いものばかりで、これだけで別シリーズにして欲しいくらいです。本題であるカラス類の換羽の順番に関する考察では、論文で発表されている部位別の換羽の時期の表に、ご自身で拾った時期を重ね合わせ、新たな発見に至るその探求心は圧巻でした。質疑応答コーナーでは、拾った羽の保管方法や写真の撮り方について教えていただき、こんなに綺麗に写真を撮るには、様々な創意工夫と試行錯誤があるのだとため息が出ました。

17回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年5月23日(日)16:00~17:30
概要
「2020年、鳥は?」-3 コロナの年の探鳥記・秋
発表者:佐野 和宏
シリーズ3回目は、2020年9~11月の探鳥記です。序盤は栃木県小山の探鳥記から、ジシギ6種の識別クイズ。非常にマニアックですが、そもそも出会えること自体多くはないジシギ、出会えた時には安易にタシギと思わずに、じっくり観察してみたいと思いました。11月の茨城県涸沼の探鳥記では、一斉に潜り、一斉に出てくるシンクロナイズド・ハジロカイツブリの動画を披露いただきました。

16回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年5月16日(日)16:00~17:30
概要
ニュージーランドの自然と野鳥 個人旅行の面白さ
発表者:小峯 昇 氏
埼玉県絶滅危惧動物種調査団副代表
(公財)さいたま緑のトラスト協会理事
第16回は豊富な海外鳥見旅の経験を持つ小峯氏をお招きして、海外に鳥を見に行くHOWTOから、ニュージーランドの見どころなど、様々な鳥の写真と美しい鳴き声の音声を交えて、たくさんのスライドと共にお話いただきました。そしてそのニュージーランドの貴重な固有種を守るための、非常に大胆な自然環境保護政策には驚くばかり。国策として、この問題に対するプライオリティの高さが伺われました。

15回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年5月9日(日)16:00~17:50
概要
【フリートークの会】○○な鳥見を教えてください! 皆様の心に残る鳥見は?
発表者:青木 正俊
第15回は初めてのフリートーク企画。鳥見「あるある」な失敗談や、最近の探鳥地情報、鳥を見始めたきっかけ、素晴らしい写真の紹介など…進行の青木さんの巧みな話術で、参加者の皆さまのおもしろ楽しいお話がたくさん聞けました。識別力アップについてのお話では、声や姿でわからない鳥がいたとき、ベテランの方にすぐに聞くことができる「探鳥会」の重要性を再認識しました。探鳥会再開の日が待ち遠しいです!

14回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年5月2日(日)16:00~17:40
概要
鳥獣保護員エトロフ小林の事件簿 籠で泣いてる子は、いねが~? 意外に身近な違法飼養
発表者:小林みどり
第14回はステイホームのGW企画、「鳥獣保護員エトロフ小林の事件」でお馴染み、当会副代表の小林みどりさんに、鳥獣保護法の基本、違法飼育の実態と、それを疑う怪しい事例をみつけたらどうしたら良い?というところまで、事例を通してわかりやすくお話いただきました。質疑応答コーナーでは、罪の自覚や悪気無く野鳥の雛を助け(た気になって)飼育している例が紹介され、難しい問題提起がされました。

13回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年4月25日(日)16:00~17:40
概要
「2020年、鳥は?」-2 コロナの年の探鳥記・夏
発表者:佐野 和宏
「2020年、鳥は?」シリーズ2回目は、2020年6・7・8月の探鳥記です。Googleマップで詳細な位置を確認しながら、たくさんの鳥の写真と共に、見どころやポイント、現地のプチ情報などを教えていただきました。そして今回も鳥種識別クイズ満載で、中には超難問も!昨年なかなか鳥見に行けなかった人もたくさんの鳥を見られて、みんな大満足のとても楽しいフォーラムでした。

12回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年4月18日(日)16:00~17:35
概要
「羽日記・付けたり」-3 8月の日記 後編 アオゲラ・サシバの羽
発表者:近藤 龍哉
「羽日記・付けたり」3回目は、前回の「シーボルトの本のオナガの目はなぜ黄色い?」という質問の謎解きから始まりました。同時代の図譜とその著者を辿って、確信に近付く過程は実にドラマチックでした。今回の謎は、繁殖地でもない場所にサシバの羽一対がなぜ揃ってあったのか?この謎は継続です。また最後には、日本固有種であるアオゲラから、種の分化や遺伝解析の最新情報にまで話が及び、たいへん勉強になりました。

11回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年4月11日(日)16:00~17:20
概要
「野鳥の羽講座」-3 基礎知識その3 羽の色と飛翔
発表者:菱沼 一充
羽講座基礎編最終回は、鳥の羽色が多彩な理由とその仕組み、さらに飛翔の原理についてお話いただきました。アカショウビンの羽の顕微鏡写真では、「羽枝」が紫色、「小羽枝」が赤茶色にはっきりと分かれており、これがあの独特の体色になっているのかと納得でした。そして飛翔の解説では、滑翔、帆翔型、波状飛行、そして洋上の大型鳥が行うダイナミックソアリングと、様々な飛翔パターンを学ぶことが出来ました。

10回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年4月4日(日)16:00~17:20
概要
「魅惑の探鳥地」-2 奥日光で夏鳥を楽しもう
発表者:廣田 純平
埼玉オンライン野鳥フォーラムも第10回を迎えました!そろそろ夏鳥が気になるこの時期に相応しく、GW頃の奥日光の楽しみ方を、美しい写真や動画、爽やかな資料で紹介いただきました。また、奥日光で稀に見られるオオジシギについて、昨年オーストラリアで起きた大規模森林火災により、3.5万羽→2万羽に減ったという衝撃的な情報も。この個性的な鳥がこの先ずっと命を繋いでいけるよう、環境保全の必要を感じました。

9回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年3月28日(日)16:00~17:35
概要
「爺々のBirding Life」-1 北本自然公園の変なキジ
発表者:長嶋 宏之
第9回も新シリーズ、「爺々のBirding Life」のスタートです。2013年の北本の石戸宿定例探鳥会で観察された「変なキジ」について、交雑?突然変異?老化?など様々な推理から、雌の「雄化」にたどり着き、ご友人や専門家の証言・写真等の証拠から、その裏付けを得るまでをお話いただきました。通り一遍では無い、生物の不思議を感じる回でした。

8回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年3月21日(日)16:00~17:35
概要
「2020年、鳥は?」-1 コロナの年の探鳥記・春
発表者:佐野 和宏
第8回は新シリーズ「2020年、鳥は?」と題して、コロナ禍に翻弄された昨年、淡々と鳥見を続けて来られた佐野さんの記録から、識別クイズを交えながら、たくさんの鳥たちをご紹介いただきました。地図でポイントを示していただいたのが非常にわかりやすく、「探鳥地として地名は聞いたことがあるけど、どこをどう見たら良いかわからない」という人にとって、大変ありがたい情報でした。

7回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年3月14日(日)16:00~17:40
概要
「羽日記・付けたり」-2 8月の日記 オナガの初列風切り、他
発表者:近藤 龍哉
第7回「羽日記・付けたり」2回目は、ホームページ掲載の日記の後日談で、オナガの羽の「謎」を、文献と実物の観察から解明していき、新しい発見・納得に至った経過をお話いただきました。その探求心と行動力には脱帽です。「一つの文献に書いてあることだけで、分かった気にならないこと」という言葉が胸に刺さりました。

6回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年3月7日(日)16:00~17:50
概要
「野鳥の羽講座」-2 基礎知識その2
発表者:菱沼 一充
第6回は、2/7の「野鳥の羽講座」その1の続きです。拾った羽の落とし主を特定するための手順やポイントを、様々な実例を挙げて教えていただきました。また、羽を拾う際の持ち物、処理の仕方、「こんなところによく羽が落ちてる」という超有用情報まで披露いただきました。羽を拾うには換羽期の8月が最適ということで、夏が楽しみですね。

5回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年2月28日(日)16:00~17:50
概要
「アホウドリに会いに行こう!」八丈航路でアホウドリ観察
発表者:廣田 純平
廣田さん第2回目は、海鳥観察のポイントはもちろん、船の乗り方からチケット購入の豆知識まで、昨年の八丈航路Young探鳥会参加者の体験談を交えつつ、じっくりお話いただきました。後半はこの愛すべき海鳥を守るために、様々な形で尽力されている方々の活動が紹介され、参加者皆の思いが深まりました。以下は、この日紹介されたサイトや動画のリンク集です。
埼玉オンライン野鳥フォーラム2/28「アホウドリに会いに行こう」リンク集

4回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年2月21日(日)16:00~17:00
概要
「野鳥調査」-1 調査部から・カモ調査の35年
発表者:小林 みどり
第4回は35年に渡る日本野鳥の会埼玉のカモ(科)調査のデータから、個体数や種数の変動とその考察をお話いただきました。増えたカモ、減ったカモには意外なものも?!非常に興味深くおもしろいその内容に、講義終了後の質疑応答コーナーも大いに盛り上がりました。本日は45名の方にご参加いただきました。

3回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年2月14日(日)16:00~17:20
概要
「羽日記・付けたり」-1 ツバメ・フクロウの初列風切り
発表者:近藤 龍哉
第3回の今回は、野鳥の羽を拾ったときの胸の高鳴る喜びから、羽の持ち主を同定するまでの紆余曲折を詳細にお話しいただきました。フクロウの羽は「ビロードのような手触り」ということで、コロナが終わったらぜひ、室内講座で触らせていただきたいですね!講義終了後には、最近作ったばかりというヤマドリ♀とツツドリのはく製を生中継で見せていただき、オンライン形式の新たな手法にも期待が膨らみました。本日は32名の方にご参加いただきました。

2回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年2月7日(日)16:00~17:30
概要
「野鳥の羽講座」-1 基礎知識その1
発表者:菱沼 一充
皆さん、羽と羽根と翅、違いわかりますか??そんな「そうだったのか!」連発の第2回は55名の方にご参加いただきました。豊富な資料・写真と共に野鳥の羽の基礎知識について丁寧に解説いただき、参加者の皆さまから「とても勉強になった」とのご感想の声を続々といただきました。「野鳥の羽講座」2回目は約一か月後を予定しておりますので、本日参加された方も初めての方も、ぜひご参加ください。

1回 埼玉オンライン野鳥フォーラム

日時 2021年1月31日(日)16:00~17:00
概要
「魅惑の探鳥地」-1 海鳥の楽園天売島
発表者:廣田 純平
『埼玉オンライン野鳥フォーラム』初回は38名の方にご参加いただきました。「コロナが落ち着いたら行きたい!魅惑の探鳥地!」コーナーから、天売島の海鳥をメインに、現地の様子や交通事情、鳥見のポイント、ご当地グルメ情報など、動画や写真を交えながら楽しく語っていただきました。ウトウの帰巣動画には、チャットの大歓声が上がりました!

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